個展「いたかもしれない」

 

大阪では1年ぶりとなる個展を開催します。

昨年10月に愛知で行った個展に引き続き、残留思念や気配をテーマに新作を発表します。

平日のみのオープンになりますが、ご都合つく方は是非お越しくださいませ。

期間中の在廊予定日は3月27日(火)、28日(水)、30日(金)、4月3日(火)、4日(水)、6日(金)です。

変更になる場合がありますので、詳しくはTwitterをご覧ください。


追記:3月27日は急用により在廊出来なくなりました。ご了承ください。


 

八太栄里個展「いたかもしれない」

3月26日(月)〜4月6日(金)

11:00〜19:00 (最終日は17:00まで)

※土日休み

Gallery SPOON(大阪市中央区釣鐘町2-3-17) 地下鉄谷町線「天満橋駅」4号出口徒歩7分

 

 

/statement/

残留思念という言葉がある。人が強く何かを思った時にその場所や物に残る思考や感情をそう呼ぶらしい。心霊スポットやパワースポットなどの場所は特に人間の強い欲やそこに訪れた人々の恐怖心など多数の思念が残留していると考えられている。
古来から畏れ崇められる神や妖怪なども、もともとはこのような人々の意識の集合体によって形作られたものだと考えられる。何者かの祈りや強い思念が長い年月をかけ、信仰という形になり、古来から現代に至るまで私たちの生活に寄り添ってきた。

 

私の場合、道端の小さな石仏や山の形など信仰の対象となるものの他に、例えば古くなって使われなくなったビル、錆びた遊具や実在しない店舗を案内し続ける看板など、時の経過の中で取り残された物たちの姿に惹かれ、そこにかつていたかもしれない何者かの気配を想像し、描いている。実際にそこにいた自分自身の記憶も重なり、さまざまな思念のかたまりとして少女の姿が浮遊する。
切り取った風景は限定された瞬間ではなく、未来にも過去にも続く複数の時間のレイヤーとして捉えたい。

 

遠い昔から名もなき人々が信仰と祈りを繰り返し土地土地で暮らしてきた。私自身もまた先人たちの記憶の断層の上に積もっていく一部に過ぎない。そんな中で、私の絵画の役割や立ち位置を考えた時、結局これもまた信仰と祈りという人間の営みに帰属していくものだと思っている。
作品の画面では景色に取り残された目に見えない何かに目を凝らすと同時に私たちが最期に辿り着く場所の姿を想像している。 誰しもに必ず訪れる別れや終末は当たり前のことだがつい忘れがちである。私の作品の役割のひとつとして、日々日常の中でそれらを想う装置として機能出来ればと思う。